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アメリカにNoを言ったら中国がアジアの工場に - 大人たちが敢えて語ろうとしない日本が転落した理由

年々落ち込んでいる大学生の就職率がついに60%になりました。

就職した大学生、60.8%=過去最大の落ち込み-就職あきらめ進学?・文科省
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201008/2010080500676
>今年3月卒業の大学生のうち就職した人の比率が2年連続で減少し60.8%となったことが5日、文部科学省の学校基本調査(速報値)で分かった。前年度比7.6ポイント減と過去最大の落ち込み。高校生の就職した比率は過去最低の15.8%(前年度比2.4ポイント減)だった。いずれも進学した率は上昇しており、同省は世界同時不況の影響で就職できず、やむを得ず進学を選んだ人が多かった可能性があるとみている。
 同省によると、今春の大卒者は54万1000人。このうち、就職したのは32万9000人で全体の60.8%、大学院などへの進学は7万3000人で13.4%(同1.2ポイント増)、就職も進学もしなかった人が8万7000人で16.1%(同4.0ポイント増)などだった。

就職氷河期という言葉が使われ始めてからすでに20年が経過し、これから就職する若者たちは幼児のときから就職難だったことになります。
彼らにとって就職が難しいことはもはや目新しいことではないかもしれませんが、どうして日本がこうなったのかについては理解しているのでしょうか。
一般的には「経済がグローバル化して競争相手が増えたから」と言われていますが、ではなぜ経済はグローバル化したのか?
かつて世界はブロック化していて、中国は共産主義を信じていました。
中国は資本主義国家になりたいなどとはこれっぽっちも思っていなかった。
しかし今や中国の経済は日本を追い抜き、世界第2位になる勢いです(追記:もうなりました)。
ではなぜ中国は変わったのか?
なぜ日本は転落しつつあるのか?
その核心部分はいまだに隠されたままです。
政治家も知識人も敢えて触れようとはしない。
なぜ?
なぜならばそこには日本民族のプライドに触れる部分があるからです。
だから誰もが避けて通る。
しかし感情を重視する日本の文化はこういうところで致命的です。
若者に歴史が伝わらなくなる。
なぜ日本がこうなったのかを理解できなければ、どうすれば現状を突破できるかもわからない。
地図を持たされないまま見知らぬ土地に放り出され、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしているうちに次第に無力感に襲われ、引きこもり、うつ病になっているのが今の若者です。
今の40代以上は若者の元気のなさを批判する前に、きちんと歴史を伝える努力をすべきでしょう。
言いにくいことこそはっきりと言うべきだ。

そもそもなぜ日本は経済的に成長したのか?
歴史を振り返って見ましょう。
第2次大戦が終わり、全体主義を倒したアメリカは次の敵である共産主義に対抗するため、戦争に負けた日本に「共産主義の防波堤」「アジアの工場」としての役割を与えました。
アメリカが朝鮮戦争やベトナム戦争を戦うに当たって、日本がそれを経済面で支援するという役割です。



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朝鮮戦争とベトナム戦争のおかげで日本は大儲けしました。
知らない若者は「朝鮮特需」「ベトナム特需」でググって下さい。


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日本の高度経済成長は朝鮮戦争の死者150万人、ベトナム戦争の死者500万人の犠牲の上に成り立っています。



そしてその役目は今から約20年前、ソビエト崩壊とともに終わりました。
その時日本が

「アメリカさん、戦争に負けた日本をここまで大きくして下さってありがとうございました。
ソビエトは崩壊しましたがアメリカさんに受けた恩は忘れません。これからもひとつよろしくお願いします」

とでも言っていれば、日本経済はここまで悪くはならなかったでしょう。
しかし日本人は民族的なプライドや得意の御都合主義から誰一人としてそんなことは言わなかった。
朝鮮戦争やベトナム戦争の犠牲者に哀悼の意を表することもなく、アメリカに感謝の言葉を述べることもなく、プロジェクトXのような番組を見て自画自賛と自己満足にひたっていました。

そしてそんな中、アメリカに対して明確な意思表示をしたエリートたちがいました。
現都知事の石原慎太郎とソニー創業者の盛田昭夫です。
彼らが共同で執筆した 「NOと言える日本」はアメリカ議会に大きな衝撃を与えました。


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本の中で石原は

「アメリカがミサイルを発射しようとしても日本の半導体がなければできない。日本はその優位性を利用してアメリカに対抗し、ソビエトとも取引すべきだ。安保も破棄して日本は独立すべきだ」

などと述べました。
一方、盛田はアメリカの経営者を批判しましたが、批判自体は正しいとしても日本人が言うことではなかった。
そもそもソニーという会社はアメリカのおかげで成長した会社です。
ソニーの創業時は松下電器(現パナソニック)のような戦前からあった企業がマーケットを支配していて、新規参入や新製品に冷たい日本ではソニーは相手にされなかった。
そこでソニーはアメリカ人にテープレコーダーを売り込み、アメリカ人が「これは面白いじゃないか」と言って買ってくれたからこそ大企業になれたのです。
(昔の日本人は新しいものを信用しなかった)
そのソニーの盛田昭夫がアメリカのオープンさに感謝するならともかく、石原のような人間と組んでアメリカを批判するなどは恩をあだで返すもはなはだしい。
若者たちはネットで盛んに「韓国人は日本に恩を受けても感謝しない」と声を上げているけれど、日本人も韓国人に劣らないほどの恩知らずだということは覚えておいたほうがいい。

そしてこの本が出版されるやいなや、アメリカ議会は独自に翻訳して回覧し、そしてアジア戦略の見直しに動きました。
「日本がその気ならこっちにも考えがある。ならば今度は中国を世界の工場にする」
とばかりに中国との貿易を深め、今や中国が世界の工場です。


中国国内総生産

とまあ、以上が日本が転落して中国のGNPが急成長している理由です。
40才以上の大人ならばある程度は理解していることですが、誰もはっきりと口に出しては言わない。

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口に出して言わないから若者たちも日本転落の理由がよくわからないまま石原を3度も都知事に選んだり(追記:2011年に4選)、旧社会党の残党を集めた民主党に期待したり、韓国人を叩いて日本を守った気になっている。

日本が成功したのは日本人が優秀だったからだという考え方は間違ってはいないとしても小さい要素であり、主な理由はそれがアメリカのアジア戦略だったからです。
同じ理由で中国のGNPが急成長しているのも中国が優秀だからではなく、それがアメリカのアジア戦略だからです。
つまりひとことで言えばアメリカにノーを言ったらアメリカは日本を無視して中国と商売を始めたということ。
これには国債などの話も絡んでいますが、単純化して言えばそういうことです。
「そんなことは自分も知ってる」と言う若者もいるかもしれませんが、一部の人が知っていることと一般常識として過半数の人が認識していることとは違います。
「アジアの工場」なんて言葉を理解している人はせいぜい500人に一人くらいじゃないかな。

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コメント

僕も同じ考えを持っています。
戦後日本の最大の不幸は西側諸国と東側諸国に分割されなかったことだと思います。
韓国と北朝鮮、西ドイツと東ドイツのように分割されなかったため、
アメリカの恩恵、共産主義の愚かさを知らず、それどころか学校で共産主義は素晴らしいんだと教えるほどになりました。

戦前の日本のGDPはドイツの6分の1、アメリカの10分の1でしたが、
これが完全独立(孤立)した日本の姿です。
未来の日本は中国や東南アジアに進出できないので、10分の1どころか更に酷いことになります。
日本人はもっとアメリカと同盟国であることのありがたみを知るべきだと思います。

あと、日本の経済成長の鍵となった戦争特需は朝鮮ベトナム戦争だけではなく、
アメリカ軍が日本に駐留してたので日本の軍事費は少なく、
それを利用して行った「所得倍増計画」についても取り上げていただけると嬉しいです。

大村京佑さんのユーザアバター

ようこそいらっしゃいました。
とても良いコメントを付けていただいて感謝します。
特にこの部分

>戦前の日本のGDPはドイツの6分の1、アメリカの10分の1でしたが、
>未来の日本は中国や東南アジアに進出できないので、10分の1どころか更に酷いことになります。

まったくそのとおりなんですが、このことに気がついている日本人は少ない。
社会全体に妙な安心感がある。
今、アフリカには100万人の中国人がいるそうです。
それに対して日本人は5千人。
エネルギーの96%を輸入に頼る日本は世界がブロック化した時どうするのか。

ぜひまたコメントを残してください。
日本はこれからサバイバルの時代に入ります。
気がついている人同士でつながりましょう。

過ちを繰り返す日本。

大村さんのこの記事をきっかけに、歴史、まずは太平洋戦争のことを知っているようで実は知らないことが多いということを意識し、
文献を当たって勉強し直しています。

まだまだ研究を始めたばかりではありますが、同じ過ちを繰り返してるにも関わらずそれを叫ぶ人がいても耳を傾けようとせず排除して一向に改善しない、ということを感じました。

これはやはり、自分で考えて自分の意志で物事を判断する能力に欠けていて、ロボット型の日本人はそのことにすら気がつかないまでに洗脳されている、んだと思いました。

ますます日本の将来とそこに身をおく自分や自分の家族の先行きが不安になりました。

大村京佑さんのユーザアバター

emmalkovichさん、コメントありがとう

原発事故に関するこの記事を読んでください。
http://kayskayomura.com/ja/node/82
日本人の隠蔽体質は戦争中から何も変わっていません。
菅総理は東電や官僚と戦おうとしましたが、野田総理は官僚の言いなりです。
もはや政府に期待しても無駄でしょう。
悲しいことですが福島周辺に住む人たちは命を失い、次は関東に住む人たちです。
汚染食品が出回れば日本中に影響が出る。
経済も混乱する。
emmalkovichさんが今から歴史の勉強を始めることは悪いことではない。
しかし、来るべき未来に対応する準備の方こそ優先してください。
住む場所、食糧、仕事、その他いろいろです。
人間関係や心の準備も大事です。
ハリウッドで盛んに作られている世界の終わり映画が現実になる可能性は高くなりました。
というか、もう一部実現しています。
急いで準備を始めて下さい。

大村さん返信ありがとうございます。

原発の記事はすでに読みました。そうなんです、日本は何も学ぶことも改善することもないです。
一年交代の首相をみていても、日本が今かなりまずい状態にあることを感じます。
ありがとうございます。

始めてコメントします。
石原氏の本でアメリカの対アジア戦略が変わったってのは少し乱暴な意見だと思いました。
実際に日本はアメリカにNOと言うどころか一貫してYESしか言えない状況は戦後から全く変わってないですよ。
中国の経済成長は、アメリカ資本のおかげで成し遂げた日本の高度経済成長故の人件費の高騰の結果、資本が安い人件費を求めた為であり成る可くして成ったとしか言いようが無いと思います。
現に日本の資本さえ中国に流れている事実は石原氏のオナニー本では説明がつきませんよね?

記事を拝見いたしました

多くの方に本質的なことを理解してもらうために
多少の問題は含むも、分かり易い事例を用いて
誤解を持つ方もいるかもしれませんが、

お話の内容、全く持って、その通りと存じます

文中において

「日本が成功したのは日本人が優秀だったからだという考え方は間違ってはいないとしても小さい要素であり、主な理由はそれがアメリカのアジア戦略だったからです。」

とありますが、こちらも正にその通りで、

当方も自分のブログにて以下のように投稿したことがあります。

http://ameblo.jp/pinkbijp/entry-11135550821.html
もし本当に日本人が優秀で技術力があるから技術立国になったのであれば、なぜ、江戸時代、あれほど欧米諸国に技術で劣っていたのでしょうか?
技術力とは多大に置かれた環境に依存するものである
すなわち、日本の技術立国とは、日本人が本質的に優秀だからという理由のみで実現したわけではなく、多分にアメリカのおかげで実現したのである、というのは、紛れもない事実の一面です。そして、さらに注文を頂くために、日本が米国債を購入する訳です。

逆に、大村さんと私の異なる表現の部位について
大村さんは『アメリカのアジア戦略』と書かれておられますが、私は『アメリカの世界戦略』と考えてます。(※大村さんも同じ事を考えているけど世界戦略ではなくアジア戦略という言葉を用いたのかもしれません、そうであれば私の読解力不足にてすいません)
その世界戦略とは、端的に言うならば、如何に世界中にドルを普及させるか、ということになります。
http://ameblo.jp/pinkbijp/entry-11239367629.html
アメリカの意思ひとつで中国を経済崩壊させることなど容易なのです。

今回、初めて、ブログを読ませていただきました。
これを機会に、今後とも、ブログを拝見させていただければと思います。
これからも良記事の投稿を楽しみに致しております。ありがとうございます。

大村京佑さんのユーザアバター

pinkさん、はじめまして。

今、日本には失業者があふれかえっています。
そしてマスコミや経済学者はさまざまな理由を唱えますが、そのもっとも根本的な原因には誰も目を向けようとしない。
考えようとしない。
一億総「王様は裸」状態です。
なぜ考えようとしないのか?
日本人は優秀だという幻想に水を差すような考え方を口にすると、非国民として批難されそうな気がするからでしょうか?
そしてそうやって大人たちが現実から目をそむけているうちに事態は進行し、若い世代が就職難に直面したときには何が本当の理由か理解できなくなっている。
理解できないから自分を責め、うつ病になる。
被害者は若い世代です。
そして歴史は繰り返します。
原発事故の問題も将来カタワになって生まれてきた子供たちが苦しむことになります。

このブログ、どうでもよい予言ばあさんの話などは注目されても、こういう大事な記事にはなかなかコメントがつきません。
この記事へのコメントは歓迎です。

ちなみに僕はアメリカの戦略とイルミナティの戦略を分けて考えています。
日本に米国債を買わせる話はイルミナティ戦略であり、歴史の表に出てこない陰謀論に属します。
この記事を書いた2年前はまだ陰謀論が否定されていた時だったので、敢えて陰謀論的な表現は避けました。
陰謀論の目で読むと「ちょっと違う」と感じるかもしれませんが、一般人にも受け入れられるぎりぎりのラインとして書きました。

あははは。
『一億総「王様は裸」状態』、面白い表現ですねw

ちなみに被害者は若い世代とは限りませんよ

日本国内が就職難なら海外に仕事を求めれば良いだけ
出稼ぎで日本に来る外国人たくさんいるんだから逆の立場になるだけ
日本国内だけに目線を移しても、数十年前なら、「集団就職」と言って
地方から都市部へ出稼ぎして仕送りとか日常的にありました

そして、もうそろそろ訪れる国家破綻

国家破綻後に苦境に立たされるのは、若い世代、団塊の世代、どちらでしょうか?

若い世代なら、まだ新しい仕事を探しやすいです、国内でも海外でも、体も動きます

ところが、団塊の世代、年金世代は、新しい仕事を見つけるのは大変、体も動かない
年金も出ない(出ても物価に勝てないほどの低供給)

世の中、巡り巡って、上手く出来てると思います

国家破綻?いつ訪れるんでしょ…
ま現実的では無いですね
まさか国債暴落ガーとか、消費税増税しないと国家財政破綻!
とか騙されてる国民が多いですよね

大村京佑さんのユーザアバター

家計が苦しくて、ついにお父さんはサラ金に手を出しました。
そして車を買って毎日ご馳走を食べました。
何も知らない子供たちは家が豊かになったと思い込みます。
もちろん、お父さんは否定しません。
しかしその日はある日突然やってきます。
子供が家に帰るとお父さんの破産で家は差し押さえに。
そして一家離散。

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