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ハイパー・インフレ下のロシア事情

再び経済の話です。
仙石元官房長官の発言を紹介した際、僕は「財政の破綻がハイパー・インフレにつながる」と言いましたがそのメカニズムを説明しませんでした。
経済を知らない女性読者のために簡単に説明します。
国が破産するとはどういうことか?
個人レベルで考えましょう。
あなたの周囲に破産した人はいませんか?
その人は破産した後、どうなりましたか?
たぶん、人から信用されなくなったと思います。
同じように、国が破産すると日本円が信用されなくなります。
日本は食糧を輸入に頼っています。
日本円が信用されなくなると輸入が止まりますね。
だから備蓄をしてくださいと僕は言っています。
破産した国からは資本も逃げ出します。
景気は悪くなり銀行は倒産し、国債の引き受け手がなくなります。
つまり、国が借金できなくなる。
そこで日銀が国債を買います。
破産した人がさらに借金するということで、ますます日本円は信用されなくなります。
そこでハイパー・インフレになるということです。
「日銀が国債を買えばハイパー・インフレになるという考え方は間違っている」と言う人がいます。

三橋貴明のブログ
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10445373942.html

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それなのに、日銀が国債を買えば国債暴落、ハイパーインフレ、円暴落になるという迷信を、経済を知らない一部の人たちが 持っているようです。鳩山首相もその一人で、「これ以上赤字国債を発行すると国がもたない」などと繰り返し発言しています。どうも皆さんは、日銀以外で国 債を買う人がいなくなった時が、財政破綻の時だと思いこんでいるようですから、この時を「財政破綻」の時と言うことにしましょう。となれば、財政破綻後の 日本経済とは、日銀以外に国債を買う人がいなくなった後の日本経済ということになります。

 では、そのとき日本経済に何が起きるのでしょう。政府は他に選択肢が無くなりますから、間違いなく日銀に国債を買ってもらうことになります。直接買って もらうには、国会の承認が必要になりますが、何も直接買ってもらわなくても、一旦、銀行に買わせ、後日銀行から日銀が買うようにすればよいわけです。この 方法に慣れてきますと、日銀から着実に適切な規模の資金提供が行われるという安心感が出てきます。そうすると、政府は経済を再建するために、適切な規模の 財政出動をするようになるのではないでしょうか。

 そうなれば、日本経済は大変な速度で発展をし始めるのは間違いありません。私は20年間理論物理学の研究を行ってきたので、数字に基づかないいい加減は発言が大嫌いで、しっかりした経済理論と経済データを駆使した、マクロ計量経済学の結論のみを信じております。

しかしこの考え方には「海外からの信用」という観点が抜けていますね。

ハイパーインフレとは何か 阿田川英次
http://p.booklog.jp/book/43970/read
ハイパーインフレの大きな特徴はその背後にあるのが外国為替だということだ。為替レートの暴落とハイパーインフレは常にペアになっており、この点は経済学者達も認めている。逆に言えば外国為替がなければハイパーインフレは起きないと考えた方がいい。国内要因のみでハイパーインフレが起きることはまず考えられず、

結局のところ僕の説明、つまり「国が破産すると日本円が信用されなくなる」が単純かつ正確な説明なのではないかと思います。
いかがでしょう?
ただし、これから来る世界恐慌はドルの信用崩壊によるものです。
世界各国が健全な経済運営をしているときに一国だけが破産したら、その国の信用は暴落するでしょう。
しかし世界全体が破産した場合はどうなのか?
全ての通貨が信用を失うのであれば、一国だけのハイパー・インフレは起こらないかもしれません。
世界全体がハイパー・インフレになるかもしれませんし、あるいはどの国もハイパー・インフレにはならないかもしれません。
わかりません。
僕は経済が専門ではないのでここから先の予想は専門家に任せますが、とにかく準備だけはしておいてください。

さて、これから世界恐慌が来ると言う話は多くの人がしています。
有名どころでは大前研一、榊原英資、浜矩子などなど。
しかし実際に来たら庶民の生活はどうなるのかという話は誰もしていませんね。
庶民にとってはそれこそが聞きたい話だと言うのに。
学者は座学は得意でもフィールドワークは苦手なのです。
そんな学者が多い中、浅井隆さんは経済破綻したロシアに行って実情をレポートしています。

『国家破産サバイバル読本(上)』  浅井隆

インフレが一番激しかった時は、国民の50%がはっきりいって乞食の状態でした。一番大変だったのが年金生活者でした。年金はなくなり、預金も差し押さえられたのです。そうです、預金封鎖です。ひどいのはその後、銀行が雨後の竹の子のように出てきて、一力月80%などという高い利息を付け、庶民のタンス預金されていたなけなしのお金を銀行口座に集めて、その後ドロンというケースがけっこうありました。大きな銀行が、みんなそんなことをやったのです。その時はパニックで、山のような人が銀行の前に集まって座り込んでいました。そのためか、基本的にいまでも銀行は信用されていませんし、国も全く信用がありません。

生きるために農作業で自給自足

多くの人が仕事を失いました。全員が国家公務員でしたから、国家破産で給料は全く出なくなりました。軍需産業と学者は皆、国から見放されました。地下鉄やバスの運転手などにはほそぼそと給料が出ていたようですが、学者とお医者さんが一番つぶしがきかず困っていました。それまでは医者の給料は国が払って国民はタダで診てもらえていたのが、国からの給料がなくなって国民はお金がかかるなら病院には行かないとなって誰も来なくなったのです。そのため、ひたすら畑を耕すとか、中国製の靴下を売り続けるしか食べていく道がなかったのです。
この国では夏に2~3カ月の休暇がとれます。6,7,8月の3カ月ですが、とてもバケーションとはいえないもので、生活していくために農作業をするための休暇です。お金の代わりに"別荘"といわれる土地をもらい、そこに自分で家を作り農作業に従事するのです。家といっても掘っ建て小屋で,治安が悪く一戸建てに対する恐怖感があるので、アパート形態です。ちなみに新しい家を建てるようになったのはごく最近(ここ3~4年)のことで、それまではとても新しい家を建てられるような経済状況ではありませんでした。最近はかなり治安もよくなってきています。
夏の休暇のうちに作った食料で自給自足ができるようにします。ジャガイモはあっても生野菜はないので、トマトやきゆうりなど作りやすいものを作って瓶詰めにして、それを冬の間中食べます。購入するのはパンやバター、牛乳ぐらいで精一杯で、本当によく耐えていました。

『小泉首相が死んでも本当のことを言わない理由 上』 浅井隆

実際、トルコなどではそうだったが、あまりにも変動が激しいときにはものの値段がいくらなのかさえわからなくなったという。今、目の前の商品を一体いくらで売ればよいのか、あるいはいくらで買えばよいのかがわからなくなるほど激しく変動してしまうのだ。そうなると売り手は売り惜しみをする。その結果、ますます物価が暴騰する。株価も暴落、暴騰をくり返す。ロシアの株式市場などはそれはとてつもない乱高下を見せた。

P178
ほとんど照明もないような暗い空港を出て、車で一時間ほどかけモスクワ市内に人った。結構寒い日だったが、道端に点々と若い女性が立っている。「あの人たちは?」と聞くと、通訳のガイドは、あまり話したくないといった様子で、「あそこに立っている女性は、国家破産の犠牲者です。彼女たちは財産も何もかも失いました。売るものがないので自分を売るしかないのです」と泣きそうな顔で話してくれた。ほかの人から聞いた話では、ロシアの若くて美しい女性はほとんどアメリカに行ってしまったそうだ。彼女たちはそこでアメリ力人の金持ちと結婚した。

そういえば今から10年ほど前、新宿、六本木、錦糸町にロシア女性が大勢いましたね。
おっさんと若いロシア女性の店外デートもあちこちで見かけました。
当時、僕が住んでいた初台にも宿舎があって、背の高いモデルのような女性が歩いていました。
ハイパー・インフレ下のロシア事情についてはもう少し調べてみます。

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コメント

 いっとき、外人パブなんてのもありまして、
綺麗なロシア系のお姉さん達が沢山いましたね。

 最近、とんと見ませんが、日本が貧乏になったからでしょうか。(円高ですが)
ビザが厳しいといった話も聞きますけれども。

 彼女たち、若い間はとても綺麗ですね。

大村京佑さんのユーザアバター

ロシアが回復したんです。
もうあれから20年ですからね。
ちなみに混乱で台頭したマフィアをつぶしたプーチンは英雄だと思います。

三橋理論を否定されておられますが、まさに、その通りで、彼の理論は、海外からの信用の観点が抜けており、国債の日銀買取などを実行すれば、通貨円を持ちたい外国人はいなくなり、つまり円の取引が行われなくなり、輸出入が止まり、世界から孤立。エネルギー資源、食料などが入らなくなり、最悪の事態となります。

ただ、彼自身は、そのような「日本は大丈夫」発言をさせることで、経済音痴の日本人に「海外へ資産を逃がさずに日本に置かせ続け、それで日本国債を購入させる(個人向け国債に限らず、預金を用いた金融機関の国債購入を含む)」ために、用意された役者のようなものである、と考えれば、それはそれで、と思います。財務省あたりは喉から手が出るほど欲しい人材です(笑)

大村京佑さんのユーザアバター

この部分にもコメント下さってありがたいです。
経済学は難しいですから言った者勝ちの部分がありますね。
人は希望がない話よりも希望のある話を聞きたいですから、理解できない話については希望がある話を支持してしまう。
彼が最初から仕込まれた役者なのか、ある時点でスカウトされた役者なのか、あるいは本人が気づかないままに勝手にプロモーションされている役者かは不明ですが、とにかく役者の匂いは漂ってますね。

>人は希望がない話よりも希望のある話を聞きたいですから、理解できない話については希望がある話を支持してしまう。

逆に言えば、理解してしまえば、どの方向に進むことが、どんな選択をする事が、どんな行動をすることが希望のある事か、が分かるわけですよね。

物事を希望的観測などの「我」を入れる事なく分析して理解するように努めれば、自然と理解が出来ると思うのですが、、、別記事「アメリカにNoを言ったら中国がアジアの工場に - 大人たちが敢えて語ろうとしない日本が転落した理由」で大村さんが指摘されておられる通りの「プライド」の部分があり「自己否定が出来ない」ゆえに、【現実の客観的分析による理解】よりも、【自分がこう思いたいからこう理解する】という現象、言うなれば、『事実は1+1=2だけど、それだと自分のプライドが傷つくから1+1=3と思う事にする』というぐらいの破綻した考え方を延々と続ける人の、なんと多い事でしょうか。

そして彼は「1+1=3」だと言い続けてくれる。結果、支援が集まるという。

>彼が最初から仕込まれた役者なのか、ある時点でスカウトされた役者なのか、あるいは本人が気づかないままに勝手にプロモーションされている役者かは不明ですが

この表現好きですw
断定が出来うる物ではないですからね
そもそも物事に断定や100%を求めることがおかしくて、本来は確率的にこういう可能性がどれぐらいあるか?ということで考えて、かつ、ありえる可能性の事象に対して、そのいずれが起きても問題がないように準備をする。それがリスクヘッジというか仕事の仕方だと思うんですけどね。元本保証とかないからねってw

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